招待講演・企画セッション

●招待講演
海のこころ、森のこころ ─ こころの起源に迫る比較認知科学 ─   京都大学霊長類研究所 友永雅己氏 12月10日(月)17:00〜

これまで,主としてチンパンジーなどの大型類人猿を対象として,彼らのこころの機能に関する実験的研究を進めてきた.私たちの目標は,「ヒトのこころはどのようにして進化してきたのか.そしてそれはなぜか」という壮大な問いに対して,現生種間の認知機能の実証的研究と種間比較を通して答えようとするものである.このような研究領域を私たちは「比較認知科学」と呼んでいる.さらに,最近では,イルカなどの小型鯨類を対象とした研究にも着手し始めた.私たち人間の知性は森の中で生まれ育まれてきた.それに対し,再び海に戻ったイルカたちのこころは,森とは全く異なる環境に適応した結果,今ここに存在している.森のこころと海のこころを適切に比較検討することによって,こころの進化における2つの側面,すなわち系統発生的制約と環境適応の要因がより明確になるものと期待している.本発表では,チンパンジーとイルカを対象とした最近の研究を紹介しながら,この問題について考えてみたい.


●HCS研究会(ヒューマンコミュニケーション基礎第一種研究会)企画
コミュニケーションの進化と未来:霊長類からジェミノイドまで  12月10日(月)17:00~19:00

ジェミノイド研究の小川浩平氏(大阪大学),コミュニケーションロボットを用いたユニークな取り組みで知られる高橋英之氏(玉川大学)の2名が人―モノのコミュニケーションに関する研究を紹介します.さらにディスカッサントとして,京都大学霊長類研究所の友永雅己氏,および心理臨床面接や作業療法におけるコミュニケーション研究を行っている長岡千賀氏(京都大学)が参加し,情報コミュニケーションシステムの将来像を議論します.


●MVE研究会(マルチメディア・仮想環境基礎第一種研究会) 企画
マルチスクリーン連携技術の現状と未来  12月11日(火)13:20~15:00

スマートフォン,タブレット,スマートテレビ,デジタルサイネージ等,我々の生活空間にはスクリーンを備えた端末が多数普及しています.この現状を踏まえて,マルチスクリーン連携技術の現状と未来を議論します.(苗村健氏(東京大),有安香子氏(NHK),瀬古俊一氏(NTT),山口德郎氏(沖電気)らの講演を予定)


●新学会セッション
アジア太平洋地域でのHCI関連の新学会設立の動き  東北大学電気通信研究所 北村 喜文氏 12月11日(火)17:00~17:40

現在,2013年の上期設立を目指して,アジア太平洋地区でHuman-Computer Interaction(HCI)分野の新しい学会を作ろうという動きがあります. この地域の相互理解と協力を通して,教育や研究レベルの活性化と底上げ,さらにこの地域らしい新産業創出の流れを作り出すことによって,人々の生活の質(QOL)を向上させたいというのがその基本的な理念です.2011年3月以来,各国の代表者と5回会合を重ね,少しずつ構想を具体化してきました.また,より多くの方々のご意見を聞くために,2012年5月に米国Austinで開催されたACM SIGCHIの中でTown hall Meeting も行いました.その内容を踏まえ,これまでの経緯や現状,そして今後の予定等について報告し,情報共有させて頂くとともに,よりよい学会とするための意見を皆さんと交換をしたいと思います.


●CEA研究会(食メディア第二種研究会)企画
うま味の科学-おいしく食べて,健康づくり  味の素株式会社大阪支社 佐伯俊則氏 12月11日(火)17:40〜18:30

日本で生まれた「うま味」の科学について,味の素株式会社の佐伯俊則氏から,わかりやすく解説をしていただきます.具体的には,五感で味わうおいしさの仕組み,5つの基本味,うま味の働き,うま味の相乗効果,うま味で増す味と風味(おいしさの官能評価)を明らかにしていきます.体調によって,うま味は影響を受けるなどの最新の研究も含めて,おいしさを演出する重要な要素である「うま味」について,議論ができればと思います.うま味成分を組み合わせて,うま味を感じる味覚の実験(テイスティング)も行いますので,是非,うま味の相乗効果を,ご自身の舌で感じてみてください.


●CML研究会(未来世代から見たコミュニケーション科学の魅力と学習意欲向上第三種研究会)企画
未来世代に学ぶ -被災地の高校生との交流を通じて学んだこと,それを学会の未来につなぐ  12月12日(水)13:00~14:30

「未来世代からみたコミュニケーション科学の魅力と学習意欲の向上」第3種研究会は,2011年4月に発足し,その最初の活動は,被災地の高校生を支援しながら,彼ら彼女たちが経験し学んだことをいかに未来につなげるかが中心になりました. そこでいったい何が見えてきたのでしょうか.それを電子情報通信分野の将来,そしてこれからの学会へつなげるために,私たちは何をすべきなのでしょうか.そもそも私たちがコミュニケーションするのはなぜなのでしょうか.このパネルでは,それを一緒に考えたいと思います.
  活動経過や計画はfacebook「魅力と意欲の研究会」のページからご覧ください(注:facebookで魅力と意欲の研究会を検索いただくとアクセスできます).